「菌活」ブームがだんだんと広がりを見せている今、普段の食生活に意識的に発酵食品などを取り入れているという方も多いはず。
味噌や醤油、漬物など、日本人には昔から身近な存在である発酵食品。
和食の基本となるそのような発酵食品の素となるものが「麹」です。
麹古くから日本人の食文化と健康を支えており、私たちの体にはとても大切な存在といえます。
ここ数年、その「麹」の効果が改めて注目を浴び、麹を使用して手作りの塩麹や醤油麹、甘酒などを作っている方も増えてきました。
麹というと白い麹を想像する方が多いかと思いますが、実は「黒麹」という種類も存在するのをご存知でしょうか。
今回は、この「黒麹」について、その特徴や効果効能を詳しくご紹介していきます。
麹の種類
米麹
麹といえば、一番馴染みがあるのが「米麹」。
お米が原料で、米味噌や日本酒、みりんやお酢などをつくるために用いられています。
自宅で手作りの麹を作っている方も、米麹を購入している方が多いでしょう。
米麹を使って、自家製の塩麹や醤油麹、甘酒などを作ることができます。
麦麹
麦麹はその名の通り、麦を原料としてできた麹です。
麦味噌や焼酎の原料となります。
米麹に比べて、麦ならではの香ばしさと甘さを感じるような、独特の芳醇な香りがあるのが特徴です。
塩麹や醤油麹、甘酒などは通常「米麹」で作ることが多いですが、もちろん麦麹で作ることもできます。
米麹よりも甘さが控えめでさっぱりと爽やかな風味に仕上がり、麦のプチプチとした食感も楽しめます。
黒麹
黒麹はおもに焼酎造りに用いられ、沖縄を代表する琉球泡盛などは昔から、黒麹を使って造られています。
黒麹はどっしりと重厚なコクのある味わいが特徴です。
色も真っ黒なので、黒麹を使って仕込む際には手も真っ黒になります。
黒麹の1番の特徴といえば、クエン酸の含有量が多いこと。
このクエン酸によって、雑菌の繁殖を抑える効果があります。
クエン酸を多く含む黒麹は、疲労回復効果や美容効果など、健康と美容のためにも嬉しい働きをしてくれます。
そのため、健康食品にもよく使用されています。
黒麹の美容効果
黒麹はクエン酸を豊富に含有しているため、摂取することによって体の内側から美容効果を得ることができます。
クエン酸はキレート作用という性質を持ち、高い抗酸化力があるため、優れたアンチエイジング効果が期待できます。
また、クエン酸には血行促進効果や、血液をサラサラにしてくれる働きもあるため、むくみ解消や肌のくすみ改善などにも効果的。
透明感を失った肌をトーンアップさせてくれます。
さらに、血流が促進されることで、体内に蓄積されている余計な老廃物もスムーズに排出しやすくなり、新陳代謝を高める効果もあります。
そのため、腸内環境改善やダイエットのサポートも期待できます。
黒麹はそのほかにも、米麹の約4倍ほどの消化酵素を含んでいるため、腸内環境を整え、体の中から美肌へと導いてくれる効果も。
クエン酸、消化酵素に加えて、美肌や美髪に欠かせない必須アミノ酸、太りにくい体質へ改善する効果や肌の炎症を抑える効果のあるビタミンB群、美白効果の高いコウジ酸や、便秘解消やダイエットに不可欠な食物繊維が豊富に含まれています。
さまざまな健康・美容効果が注目されている麹。
その中でも「黒麹」は、まだあまり馴染みのないものですが、美肌やダイエットなど、女性にとって嬉しい効果効能が期待できる優秀フードです。
毎日の食生活に取り入れて、体の中から美しくシフトしていきましょう。
