毎日のバスタイムで使用しているシャンプー。
美髪のためにしっとり潤う良いシャンプーを使っているつもりでも、実は頭髪に悪いダメージを与えている場合も。
とくに、香料が強いシャンプーで、「髪から香水をつけているかのように良い匂いがして女度アップ!」と思って使っているものは注意が必要かも?その瞬間だけ、髪が綺麗になっている(気がする)だけでなく、本当の美髪づくりのためには、避けるべき成分がいくつかあります。
今回は、美しい髪の毛、頭皮環境を維持するために、避けたい危険成分を詳しくご紹介します。

自分のシャンプーをチェック!界面活性剤に注意

髪の毛や頭皮を毎日すっきり洗うことは大切なのですが、ほとんどのシャンプーは洗浄力が強すぎて、頭髪にダメージがかかっていることが多くあります。
まず、避けたい洗浄成分は界面活性剤です。
近年では界面活性剤フリーという表示も増えてきたため、界面活性剤が地肌や髪に良くないという認識は高まっているかと思います。
しかし界面活性剤が入っていますという表示がされているわけではないので、しっかりチェックしていないと、知らず知らずのうちに、界面活性剤入りのシャンプーを使っている可能性も。
洗浄成分が強すぎると、地肌の脂を根こそぎ取ってしまうため、すっきりとした洗い上がりで心地よく感じるかもしれませんが、それにより頭皮が乾燥し、フケやかゆみといったトラブルを引き起こしやすくなります。
さらに、髪の毛も乾燥するため、毛先のパサつきゴワつきがでやすくなり、切れ毛やクセ毛の原因にも
なります。

避けたい洗浄成分は?

界面活性剤は大きく、石けん系、硫酸系、オレフィン系の3種類に分けられます。

石けん系

洗浄力や脱脂力が高く、頭皮と髪の毛が乾燥しやすい石けん系。
髪がパサついたりゴワつきやクセが出やすくなってしまうだけでなく、敏感肌、乾燥肌、アトピー肌の方はとくに頭皮トラブルが出やすいので注意が必要です。
石けん系のシャンプーの洗浄成分は下記のものが含まれます。
・石けん素地
・カリ石けん素地
・ラウリン酸、ラウリン酸Na、ラウリン酸K
・ステアリン酸、ステアリン酸Na、ステアリン酸K
・オレイン酸、オレイン酸Na、オレイン酸K

硫酸系

硫酸系のシャンプーは、洗浄力と泡立ちが強く、よく洗えている感覚があるので、これが心地良いと感じる方も多いシャンプーです。
しっかり泡立ち、地肌を良さそうな気がしてしまいますが、こちらも脱脂力が強く、頭皮や毛髪が乾燥しやすい、肌トラブルを起こす可能性があります。
硫酸系の洗浄成分は下記のものが含まれます。
・ラウリル硫酸Na
・ラウレス硫酸Na
・ラウレス硫酸アンモニウム
すべて刺激が強くおすすめできない成分ですが、このなかでもとくにラウリル硫酸Naは避けたい成分です。
頭皮や髪を刺激してダメージをかけてしまうだけでなく、残留性も高いので注意が必要です。
腕の内側からの経皮吸収を1倍とした時に、頭からは3.5倍吸収すると言われています。
シャンプー、コンディショナーなどに含まれる合成界面活性剤などの可化学成分は相反するものを混ぜ合わせるため、分子のサイズが非常に小さく、肌のバリア機能をすり抜けて、直接地肌の真皮層にある毛細血管まで到達してしまいます。
それにより、血中に合成界面活性剤なのどの化学物質が
入り込み、子宮や脳に蓄積され、身体にも悪影響を及ぼす可能性があると危険視されています。

オレフィン系

硫酸系の成分は刺激が強すぎるという認知が広まってきたため、最近の商品には利用されることが減り、その代替成分として市販シャンプーやサロンシャンプーに配合されることが増えている成分が、オレフィン(c14-16)スルホン酸na。
まだこの成分名に見慣れず、危険視する方が少ないのですが、ラウレス硫酸系と同等の洗浄力があり、ダメージが大きい洗浄成分です。
全ての方がなるべく避けたいものですが、敏感肌、乾燥肌の方はとくに注意しましょう。
オレフィン系の洗浄成分は下記のものが含まれます。
・オレフィン(c12-14)スルホン酸na
・オレフィン(c14-16)スルホン酸na

カチオン界面活性剤にも注意

カチオン界面活性剤は、髪の毛の静電気の発生を防ぐ効果があり、髪をなめらかにまとめる効果があるため、多くのコンディショナーやトリートメントに配合されている成分です。
洗い上がりはしっとりまとまり指通りが良くなるのですが、実はラウレス硫酸Naの何倍もの刺激があるといわれており、根本的な頭髪の美容のためには逆効果になってしまいます。
カチオン界面活性剤は下記のような成分表示がされています。
今使っているシャンプーに入っていないかどうか、チェックしてみましょう。
・セトリモニウムクロリド
・ステアルトリモニウムクロリド
・ベヘントリモニウムクロリド
・ベヘントリモニウムメトサルフェート
・ジステアリルジモニウムクロリド
・クオタニウム-18
・ベンザルコニウムクロリド

防腐剤・着色剤フリーのものを

最近では、防腐剤フリー、パラベンフリーなどと表記されているものもありますが、逆にその表記がないものは、ほとんどのものに防腐剤が入っていると捉えて良いでしょう。
防腐剤が入っていることで細菌やカビの増殖、腐敗を防ぐ役割がありますが、身体にとっては強い負荷がかかります。
頭皮のかゆみや赤みが出やすい方はとくに注意しましょう。
防腐剤は下記のような成分表示がされています。
・メチルパラベン
・エチルパラベン
・フェノキシエタノール
・安息香酸
・安息香酸Na
・サリチル酸
・サリチル酸Na
・ソルビン酸
・ソルビン酸K
・メチルイソチアゾリノン
また、シャンプーの中には、綺麗な色がついているものもあります。
見た目にはおしゃれで癒されるかもしれませんが、髪のため、健康のためを考えればやはり避けたいものです。
着色料には、酸化鉄や酸化チタンという石炭や、体に悪影響を及ぼす石油系の原料を化学合成してつくられるタール色素が使われており、皮膚障害やアレルギーを起こしてしまう恐れがあります。
「赤色○号」などのように、「色+数字」で表示されており、識別がしやすいため、成分表示をチェックしてみましょう。


毎日の入浴時に使うシャンプー。
365日地肌と髪に使うものなので、何を選ぶかで美しく健やかな地肌と毛髪を維持できるかどうかに大きく影響を及ぼします。これを数年単位で考えると、いまのヘアケアが3年後、5年後、10年後の髪の毛にもたらす影響は計り知れません。
今使っているシャンプーの成分表示を確認して、香りやパッケージで選ぶのではなく、中身を意識して選んでみることをおすすめします。
年齢を感じない、潤いとツヤのある美髪を目指しましょう。