気温も湿度も低い冬場は肌が乾燥しがち。
寒い季節の乾燥対策として、スキンケアなどの外側から保湿ケアはとても重要ですが、見落としがちなのが内側からの乾燥対策。
しっかりと保湿しているのに肌が乾燥してガサガサする、肌のくすみが気になる、肌が重く疲れて見える、という方は、体内に水分量が足りずに「かくれ脱水」の状態になっている可能性も。
さまざまな不調を招く脱水症状は夏場の汗をかく時期に起こりやすいイメージがあるかもしれませんが、実は、冬こそ要注意。
冬場に陥りやすい「かくれ脱水」について、その原因と対策を詳しくご紹介していきます。

お肌の不調は「かくれ脱水」が原因かも?

大人の人間の体は、約60%が水分でできています。
ですが、体内の水分が足りていないと、全身を巡る血液の量が少なくなります。
すると、血液がドロドロになり巡りが悪くなり、その濁った血液
が肌から透けて見えるため、顔色がくすんで見えてしまいます。
さらに、肌細胞に栄養が行き渡らず、新陳代謝が低下してしまうため、肌が新しく生まれ変わるためのターンオーバーの周期が乱れ、肌荒れや乾燥などのトラブルが増えてしまうという悪循環へ陥ってしまいます。
しっかり肌の保湿ケアや乾燥対策をしているのに、肌トラブルが気になるという方は、体内の水分が不足している「かくれ脱水」が原因かもしれません。 

「かくれ脱水」のセルフチェック

かくれ脱水のサインは、肌や粘膜に現れやすいため、簡単なセルフチェックで確認することができます。
①手の甲の皮膚をつまみ、すぐに離す。
②つまんだ跡が3秒以内に消えればOK。
3秒以上たってもつまんだ跡が消えない場合は、体内の水分が不足し、弾力性が落ちている証拠です。
そのような場合は、かくれ脱水に陥っている可能性があります。

どうして冬に「かくれ脱水」になるの?原因をチェック

冬は夏場に比べて汗をかくことが少なく、暑さや喉の渇きを感じにくいため、体の水分不足に気がつきにくく水分補給を怠りがちになってしまいます。
人の体は排尿・排便や発汗だけでなく、随時呼気や皮膚からも水分が蒸発しますが、冬は気温も湿度も夏場よりも下がり空気が乾燥しているため、さらに体内の水分が失われやすくなってしまします。
また、水分補給をしているつもりで飲み物を飲んでいても、冬場はお水ではなくホットコーヒーなどを飲む機会が増えている方も多いのではないでしょうか?
実は、コーヒーや紅茶などのカフェインが入っている飲み物は、利尿作用が高く、逆に水分を体外に排出しやすくしてしまうので、水分補給ができているということにはなりません。
コーヒーや紅茶、ジュースや清涼飲料水、アルコールなどはカウントせずに、お水をしっかりと摂取することを意識づけましょう。成人の1日の水分排出量は約2.5Lと言われているため、ふだんの食事から摂取できる水分やその他の飲み物とは別に、1日に約1.5Lの「水」を飲むことが推奨されています。

「かくれ脱水」を防ぐ対策

前述したように、冬場は夏に比べて喉の渇きを感じにくくなってしまいます。
そのため、喉の渇きを感じた時には、すでに体内は水分不足の状態になっています。
冬場の「かくれ脱水」を防ぐためには、「喉が乾く前に水を飲む」ということを意識的に習慣づけることがポイントです。
1日約1.5Lの水の摂取を目安に、一回あたり250mlほどのお水を1日6回ほどに分けて、ゆっくり少しずつ飲むようにしましょう。
寝起きや就寝前、入浴の前後はとくにマスト。
食事中はもちろん、お酒を飲んだ後や、体を動かしたあとも、しっかりと水分補給を心がけましょう。
冬場は体の体温が下がりやすいので、冷たい水ではなく、常温水を飲むようにすると、なお良いでしょう。


実は冬場に多い「かくれ脱水」。
冬場の乾燥や肌荒れなどの肌トラブルが、スキンケアをしていてもなかなか改善しないという方は、脱水状態が原因かもしれません。
意識的にこまめな水分補給を心がけ、体の中から潤いに満ちた美肌を目指しましょう。