東洋医学では古くから「耳鍼療法」として、「耳つぼ」を使った治療法が確立されているほど、耳にあるツボを刺激することは、全身の体の不調や美容のために、とても効果的だとされています。
今回は、耳のマッサージによる全身の美容健康効果と、おすすめのやり方を詳しくご紹介します。
耳のマッサージは全身美容に効果的?

耳には全身の身体に関係するつぼが多く集中しており、耳つぼを刺激することで、さまざまな症状の改善が期待できます。
とくに鍼灸治療ではツボの刺激によって症状の改善を促すことも多く、耳介への施術のみで全身の治療ができると考えられているほどです。
耳にはツボだけでなく全身をリラックス状態へと導く迷走神経と、体温調節を担う血管、AVAも存在しているため、耳をマッサージするだけで指先まで体全体を温めることができたり、全身の緊張をほぐす効果などが期待できます。
耳のマッサージでダイエット効果も
耳にはなんと200個以上ものツボがあり、神経の宝庫とも言える場所です。
ストレス解消や不眠症改善、便秘解消、整腸作用、花粉症・鼻炎改善、膝の痛み解消、腰痛改善、肩こり解消、冷え性改善、首の痛み・頭痛解消、眼精疲労の緩和、肝臓の機能向上、子宮にアプローチし婦人科系の悩みを解消するツボなど、まさに全身の不調のカギを握る、さまざまなツボが集まっています。
このように健康維持に効果的なツボが複数集結していますが、そのほかにも、食べ過ぎ防止に効果的なツボや、消化促進のツボ、新陳代謝アップのツボなども存在するため、耳のマッサージはダイエットにもうれしい効果があると考えられます。
下記のツボは、ダイエットにとくに効果的なツボです。
●神門:ストレス抑制
耳上部のY字形のくぼみ部分にあるとても重要なツボです。
耳つぼダイエットでは必ず刺激するツボで、自律神経と繋がっているためストレス抑制に効果的です。
ダイエット中のイライラを抑えてくれます。
●大腸:消化促進
整腸作用に優れるツボです。
消化促進効果があるため、便秘がちの方や、ぽっこりとしたお腹が悩みの方は刺激するようにしましょう。
●飢点:食欲抑制
耳のつけ根の突起部分にあるツボです。
食欲抑制が期待できるため、食べすぎを防止してくれます。
食欲コントロールができない方、ダイエット中の方は刺激したいツボです。
●肺点:食欲抑制
飢点の真横あたりに位置し、同じく食欲抑制効果が期待できます。
脂肪燃焼、消化促進にも効果的で、ダイエット効果を得ることができます。
運動と並行して刺激するとさらに効果的です。
●内分泌:水分代謝促進
耳たぶの真上のくぼみにあるツボで、ホルモンバランスを整える効果があります。
太りにくく痩せやすい体質に改善できるためダイエット効果も期待でき、美肌効果、生理不順改善など、女性の美容と健康に大きく関わるツボです。
軽くつまむように押すだけでツボを刺激し効果を得ることができるので、場所を把握して普段からほぐすように習慣づけましょう。
耳マッサージのポイント

耳のマッサージを行う際は、求める効果にあった耳のツボを把握して刺激すると、より目的にあった効果を得ることができます。
マッサージのやり方
①刺激したいツボがある場所を親指と人差し指で挟み、押しながら揉むようにほぐす。
②ツボのまわりを中指と人差し指でていねいにつまみ、ほぐす。
※1つのツボに対して、①②を30回ほど繰り返し刺激しましょう。
耳つぼは、位置を把握して押し揉むだけで、いつでもどこでも簡単にマッサージすることができますが、より効果を得るためにはいくつかのポイントがあります。
ポイント1 温めながら行う
耳のマッサージは、身体が温まっている状態で行うとさらに効果的です。
入浴中や入浴後など、全身の血行が良くなっている状態で行うと、さらに効果が高まります。
食欲抑制効果のあるツボは食前に
食欲抑制や消化促進など、ダイエット効果のある耳つぼを刺激するときには、食前15~30分ほど前に押すと、食欲が抑制され食べ過ぎを防止できるため、ダイエット効果が高まります。
耳全体をほぐすことで小顔効果も

人差し指と親指で耳のつけ根をつかみ、グルグルと前後にそれぞれ大きく回し、耳全体をほぐすこともとても効果的です。
耳がやわらかくほぐれていることで、血行が良くなり、顔のむくみをとることもできます。
小顔づくりのためには耳をほぐすことはとても重要。
斜め上に引っ張ったり、痛いと感じることを押したり、とにかく”柔らかくほぐす”ことが大切です。
スキンケアの一貫としてメイク前に行うことで、すっきりとシャープな印象に整えてくれます。
美容と健康に大きく影響する耳。
全身の不調の改善、メンタルケア、ダイエットや小顔効果と、ほぼ全ての悩みの解消に関わるツボが集結しています。
耳をつねに柔らかく保つことで、確実に美人度をアップできますよ。
いつでもどこでも簡単にできるので、スキマ時間に意識的に行うようにしましょう。