美容家の岩倉陽子です。
お家時間やリモートワークが定着してきている今、体を動かす機会が減っている方も多いのではないでしょうか。
長時間パソコンを触ったりしていると、肩や背中が凝ったり疲れやすくなったりしますよね。
そんな方にぜひ試してほしいのが「筋膜リリース」です。
お家でも簡単に体をほぐすことができると話題になっています。
今回は筋膜リリースの効果や、やり方についてまとめてみました。

そもそも筋膜とは?

文字通り「筋肉を包んでいる膜」のことで、頭から指の先まで全身にはりめぐらされています。
さらに筋肉以外の内臓や骨、血管なども包み込んでいて、筋肉の収縮を助けたり、筋肉同士の摩擦を防いでくれる役割があります。

この筋膜は、しなやかでねばり強い「コラーゲン」と、伸びたり縮んだりする「エラスチン」という繊維からできています。
対照的な性質をもつこの2つの繊維が、お互いに協力しあうことで私たちの体はスムーズに動いているのですね。

普段はサラサラの状態を保っている筋膜ですが、長時間同じ姿勢で作業をしたり運動する機会が減ってしまうと、この筋膜はドロドロの状態になってしまいます。

「筋膜の癒着」ともいわれており、この状態になると筋肉が円滑に動かなくなってしまうため、肩こりや腰痛の原因となってしまうのです。

筋膜リリースの嬉しい効果

ドロドロになった筋膜を元に戻すためには、筋膜をほぐしたり伸ばしたりしてあげることが必要です。
よじれてしまった筋膜を元の正しい位置に戻すことにより、体がスムーズに動くようになったり、体の左右バランスがよくなったり、凝りや痛みが改善されたりと嬉しい効が期待できます。

もちろん全ての不調が良くなるわけではありませんが、普段からテレワークなどでお家にいる時間が長い方には、ぜひ試してほしい方法です。
1日5分ほどの短い時間でも、継続していくことで効果を実感した方も多いようですよ。
「毎日やらなきゃ」と固く考えずに、隙間時間でまずはやってみることをおすすめします。

筋膜リリースは道具を使わずに行うこともできますが、ストレッチボールやフォームローラーなどが1つあると、自分の体重で負荷をかけることができるのでおすすめです。

筋膜リリースは無理せず自分のペースで

筋膜リリースを行う前に知っておいてほしいのは「無理をしない」こと。
ほぐせばほぐすだけ効果があるわけではありませんので、痛いのを我慢して伸ばしたり押したりしないでくださいね。

足の裏、ふくらはぎ、太もものつけね、お尻、背中、脇の下、鎖骨のまわり、首など、気になる部位や凝り固まっている部位にローラーをあてていきます。
自分の体重をかけて気持ちよいと感じるくらいのところで体を上下左右にゆらし、ゆっくりとほぐしてください。
呼吸は止めずにリラックスしながら行い、リリースが終わったら水分補給も忘れずにしましょう。
お風呂上がりなど体が温まっているときに行うのが、筋膜も動きやすい状態なのでおすすめです。

トップアスリートも運動前後のセルフケアとして行っている「筋膜リリース」。
すぐに効果が期待できるというわけではありませんが、習慣として普段の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
いつも頑張ってくれている体を労り、自分の体と向き合う時間も大事にしていきましょう。