免疫アップの効果や燃焼効果、美肌効果など、健康・美容に効果的なさまざまなハーブ。
ハーブティーを飲んだり、料理に加えるなどして生活に取り入れている方も多いかもしれませんが、ライフスタイルに取り入れる方法のひとつとして、「ハーブチンキ」というものがあります。

ハーブに馴染みのない方には、「取り入れるのが難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、実は簡単に自宅で手作りでき、幅広く活用できるのが魅力です。

今回は、健康と美容に効果的なハーブチンキについて、作り方も含めて詳しくご紹介していきます。

ハーブチンキとは?

ハーブチンキとは、「チンキ」 または 「ティンクチャー」 と呼ばれ、ハーブから度数の高いアルコールなどを使って抽出した、ハーブの濃縮エキスのことを指します。

乾いたハーブをウォッカやホワイトリカーなどのアルコール度数の高いお酒につけて、有効成分を抽出することにより、ハーブティーなどでは抽出するのが難しい成分も効果的に抽出することができるのが魅力です。

有効成分をより濃厚に抽出することができるので、海外では薬としても認識されているほど、薬効の高いエキスとして認知されています。

ハーブチンキにおすすめのハーブは?気になる効果効能・目的別にご紹介

1)シミ・ニキビ予防:ローズヒップ

ハーブティーとしても馴染みのあるローズヒップ。
ローズヒップは、その味からも連想されるように、ビタミンCが多く含まれているハーブです。

その含有率はなんと、ビタミンが多く含まれている代表的な食材、レモンの約10~20倍ほどと言われています。
良質なビタミンCを効果的に摂取することで、シミの原因となるメラニン色素の生成を予防するのに効果的。
美肌効果を目的とする方へおすすめのハーブです。

2)鎮静・保湿効果:ジャーマンカモミール

ジャーマンカモミールは心身をリラックスさせるハーブの代表格。
さらに鎮静効果があり、保湿力を高める効果があるため、美肌づくりにもおすすめです。PMSや生理痛など、婦人科系の悩みにも効果があります。

3)アンチエイジング:ローズマリー

料理のアクセントとしても活躍するローズマリーは、アンチエイジングに効果的なハーブです。
ローズマリーには強い抗酸化作用があり、年齢とともに気になるシミやしわを防いでくれます。
血行促進効果もあるため、冷え性改善や、疲労回復にも効果的です。

4)冷え性改善:ギンコビロバ

ダイエットや美肌など、健康はもちろん美容の大敵でもある冷え性。
そんな冷え性を改善するためには、イチョウの葉のエキスであるギンコビロバのハーブがおすすめです。

全身の血行を良くする作用があり、基礎体温を高めてくれます。
中国では昔から気管支炎の治療薬としても親しまれ、頭の疲れを取りリフレッシュしてくれる効果も認められています。

5)妊活:ラズベリーリーフ

妊活中の方には、ラズベリーリーフのハーブがおすすめです。
ラズベリーに含まれているポリフェノールには、膣粘膜の分泌を促進する効果があり、妊娠力を高めてくれる働きがあります。

6)生理痛改善:メリッサ

生理痛など、女性特有のマイナートラブルに悩んでいる方には、レモンバームであるメリッサというハーブがおすすめ。
ヨーロッパの婦人科でも古くから多用されており、生理前のイライラや不安感、生理前後の痛みの緩和などに効果的です。
PMSに悩んでいる方にも効果的なハーブといえます。

ハーブチンキの作り方

・材料

  • ウォッカなどアルコール度数40度以上のお酒 
  • ドライハーブ                                             
  • 保存瓶                                           
  • ろ過紙(コーヒーフィルター)             

※保存瓶は、遮光できるものが理想的ですが、ジャムなどの空き瓶でも大丈夫です。
その際には、瓶を煮沸消毒し、無水エタノールを瓶の内側に噴射して消毒しましょう。
煮沸消毒した際も、消毒後も、水気がなくなるまで完全に乾燥させることが重要なポイントです。
このプロセスを経ることで、清潔なハーブチンキを作ることができます。

・作り方

  • 保存瓶の8分目あたりまでドライハーブを入れる。
  • ひたひたの状態になるまで、アルコール度数40度以上のお酒を注ぎ蓋を閉める。
  • 直射日光が当たらない冷暗所に保管し、1日1回軽く瓶を振る。
  • 2週間〜1ヶ月ほど保管し、ハーブエキスが抽出されたことが確認できれば、コーヒーフィルターなどで濾し、引き続き冷暗所で保管する。

※遮光性のない瓶の場合は、アルミホイルを巻いて保管するのがおすすめ。ハーブチンキの保存期間は約1年間なので、日付を書いたラベルを貼っておくと安心です。

ハーブチンキの活用方法

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  1. 化粧水に

ハーブチンキを、精製水で10倍に薄めると、有効成分たっぷりの化粧水として、肌に直接使用できます。
保湿重視なら、ジャーマンカモミールやカレンデュラ、シミやニキビなど、美肌効果を重視したい方はローズヒップやハイビスカスなどがおすすめです。

2.飲み物として

お湯・水・炭酸水・紅茶などの飲料水コップ1杯あたりに、小さじ1杯のハーブチンキを入れ混ぜることで、美味しく効果を体感できる、ハーブドリンクのできあがり。
寝起きに活力が欲しい時、スイッチを入れたい時、寝る前のリラックスタイムなどにおすすめです。

3.入浴剤として

ハーブチンキを毎日のお風呂に入れて、入浴剤として楽しむこともできます。
浴槽のお湯に30ml〜50mlを目安にハーブチンキを加えましょう。
塩と混ぜて、ハーブソルトを作ることもできます。

4.ルームスプレーとして

好みの香りのハーブチンキをスプレーボトルに移し、お部屋の空間に噴射すれば、ルームスプレーとして活用することもできます。
空気を簡単にリフレッシュでき、ハーブの香りでリラックスすることができます。

美容や健康、メンタルケアなど、優れた効能をもつハーブを、より効果的に活用できるハーブチンキ。
改善したい症状や求める目的に合わせて、ハーブをセレクトしてみましょう。
自宅で簡単につくることができ、幅広く活用できるハーブチンキは、いつもの生活をより豊かにアップデートしてくれますよ。