年齢を重ねるにつれて代謝が落ち、いつのまにかうっかり体重が増えてしまったり、鏡を見てポッコリお腹に焦った経験がある方もいるのではないでしょうか。食べ過ぎや運動不足により体に溜め込みがちな方におすすめの食材といえば、「フェンネル」というハーブ。「痩せるハーブ」とも言われる「茴香(ういきょう)」という生薬名のハーブですが、みなさんご存知でしょうか?

古代ギリシャ・ローマ時代から薬用植物としても利用されている、うれしい効能をもつ「フェンネル」。今回は、どのような効果があるハーブなのか、おすすめの取り入れ方も合わせて、詳しくご紹介していきます。

フェンネルとは?

フェンネルとは、地中海沿岸と南ヨーロッパが原産の、セリ科の植物。学名はFoeniculum vulgare(フォエニクルム・ヴルガレ)と言い、生薬名は「茴香(ういきょう)」、地域によっては「小茴香(しょうういきょう)」、フヌイユ、フィノッキオなどさまざまな名前で呼ばれています。古代ギリシャ・ローマ時代から、薬用植物として利用されてきた歴史を持ち、近年その薬効が正式に認められ、芳香性健胃薬として漢方薬にも使われています。

フェンネルの美容健康効果①むくみ解消

フェンネルには利尿作用・発汗作用があるため、体内の余分な水分の排出を促し、むくみを解消する効果が期待できます。また、代謝を上げる効果や血の巡りを良くする効果もあるため、女性に多い冷え性の改善も期待できます。

フェンネルの美容健康効果②ダイエット効果

フェンネルは、消化酵素の分泌を促進する効果があり、消化不良を改善したり、胃の消化を助け、胃腸に溜まったガスを除いてくれる働きもあります。
食べ過ぎ・飲み過ぎが原因でお腹が張っている方や、ガスがたまりやすい方、便秘がちな方にもおすすめ。胃の働きを助けて便秘解消を促すため、ダイエット効果も期待できます。
また、ダイエットには良質な睡眠が必要不可欠ですが、フェンネルには睡眠障害を抑制するといううれしい効果もあります。

フェンネルの美容健康効果③女性ホルモンを活性化

フェンネルには女性ホルモンを活発化させる作用があるため、女性らしさをアップしたい方にもおすすめです。フェンネルの女性らしい甘い香りは、女性ホルモンに作用するため、母乳の出をよくしたり、更年期障害を緩和する働きもあります。

フェンネルの美容健康効果④口臭予防

年齢を重ねるにつれて実は増えている歯周病や口臭の悩み。見た目がどんなに美しくても、口臭トラブルがある方は、相手の印象も大きく下げてしまいます。
フェンネルはハーブの爽やかな香りで口臭ケアにも役立ちます。インドカレーを食べた後に、お店のレジ横で見たことがある方もいるかもしれませんが、インドでは食後のお口直しとしてフェンネルを砂糖でコーティングした「ムクワス」という名の清涼菓子を食べる習慣もあります。

フェンネルの食べ方

ほかのハーブに比べてあまりなじみのないフェンネル。美容効果に優れていることは分かったけれど、どうやって食べたら良いの?と疑問に思う方もいるはず。一見普段の食事に取り入れるのが難しそうな気がするかもしれませんが、実は簡単にさまざまな料理に加えることができます。とくにおすすめなのは、お肉料理やお魚料理に添える方法。フェンネルの発祥地は地中海なので、西洋料理に相性が良く、フェンネルを香りづけに添えることで、風味が増して見た目も華やかにアップデートしてくれます。

最近ではスパイス売り場で手軽にフェンネルシードを購入することもできますが、葉のついたフェンネルを調理する場合は一手間作業が必要になります。

①まずフェンネルの茎部分を切り落とし、株部分と分け、株についている固い根を切り落としましょう。

②根の部分を下にした状態で球根を縦半分に切り、さらに断面から包丁をななめに入れて、固い芯の部分を取り除きます。

③芯を取り除いたら、調理に合わせて好みの大きさに切りましょう。

女性にうれしい美容健康効果をもつフェンネル。痩せるハーブとも呼ばれているフェンネルを上手に活用して、すっきりと快適な美ボディを目指したいですね。