冬の間にうっかり身体に溜め込んでしまい、薄着の季節に慌てている方も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが、オートファジーダイエット。
無理なく身体をスッキリとリセットできるオートファジーダイエットについて、その方法や効果を詳しくご紹介していきます。

オートファジーとは?


オートファジー(Autophagy)とは、ギリシャ語でオート(自己)&ファジー(食べる)の意味が組み合さった造語。
日本語でいうと、自食作用などと言われますが、つまり、自ら細胞内にある不要な自己成分を分解する仕組みのことを指します。
細胞内部の古くなった悪玉タンパク質などの有害物質を取り除き、タンパク質を新しく作り替えるメカニズムのことで、自律神経の安定や免疫機能向上、血流の改善などの健康効果や、美肌効果、ダイエット効果などの美容にも嬉しいさまざまなメリットをもたらします。

オートファジーの役割

オートファジーの1番の役割としては、細胞内の不要な物質を分解することにより、細胞内部の状態を一定に保つことです。
細胞内には、生命を維持するためのタンパク質やミトコンドリアなどの物質が多く存在していますが、これらの物質が古くなり劣化し細胞内に溜まってしまうと、細胞はさまざまな障害を受け身体に悪影響を及ぼしてしまいます。
オートファジーの働きにより細胞内を浄化することで、身体に不要になった物質の蓄積を防ぐことができ、細胞内部の物質をあらゆるダメージから守る働きをしてくれます。
また、オートファジーは生命を維持するために必要な栄養素を生み出す役割もあります。
そのなかでも代表的な栄養素といえばタンパク質です。
私達は日々さまざまな食材からタンパク質を摂取していますが、食事だけでは必要なタンパク質を補うことができません。
オートファジーの働きにより、細胞内の不要なタンパク質を分解し、それをアミノ酸に変換して吸収することで、これらをもとに体に必要なタンパクを生成しています。
それにより、私達は不足しているタンパク質を日々補うことができ、生命維持ができているのです。

オートファジーダイエットとは?

オートファジーダイエットとは、1日24時間のうち、 16時間のあいだ食事を制限し、体をプチ飢餓状態にさせる断食のことをいいます。
一定時間の空腹が続くことでオートファジーが起こり、それによりミトコンドリアが活性化され、代謝を高める効果があります。
オートファジーダイエットのやり方はとてもシンプルで、「16時間、食事を取らない時間を作る」ということだけ。
夕食を食べ終わってから10時間ほど経過すると、肝臓に蓄積された糖が消え、脂肪からエネルギーを消費し始めます。
そこから16時間が経過すると、オートファジーが起こり、ミトコンドリアが活性化されるため、代謝が高まりダイエット効果を得られるという仕組みです。
16時間食べ物の摂取は控えますが、断食中もお水やお茶などの水分はしっかり摂るようにしましょう。
身体が慣れるまで、空腹感に耐えることが難しいと感じる方は、ナッツやヨーグルトなどを少量摂取して乗り切るのがおすすめです。

オートファジーダイエットの効果

オートファジーダイエットは代謝を高めることにより、脂肪を燃焼させ、体重減少効果が期待できますが、そのほかにもさまざまなメリットがあります。
 
とくに注目すべきは
①腸内環境の改善
②アンチエイジング
です。

①腸内環境の改善

私達は一般的に1日3回の食事をしていますが、食事と食事の間隔があまり空いていないまま次々に食べ物を摂取してしまうため、消化が追いつかずに胃の消化機能を消耗してしまっています。
オートファジーダイエットは、16時間の空腹時間を作ることで、胃と腸をしっかりと休めて消化機能を回復させることができるため、腸内環境の改善が大きく期待できます。
便秘解消にも効果的です。


②アンチエイジング
オートファジーダイエット

空腹感を感じると、グレリンというホルモンが分泌され、体内の炎症を防ぐ効果が期待できます。
炎症を防ぐことで身体の老化を抑制し、アンチエイジング効果を得ることができます。
ニキビなどの肌荒れを予防・改善し、美肌効果も期待できます。


16時間のプチ断食を行うことで、代謝を上げてダイエット効果を得ることができるオートファジーダイエット。完全に断食したり、好きなものを我慢するわけでもなく、ただ「16時間の感覚をあける」だけ。
最初はこの時間が長く感じ空腹感があるかもしれませんが、慣れると身体の心地よさを実感できるはずです。
胃腸の負荷を和らげ、不要なものを排出しやすく、痩せやすく太りにくい身体づくりへと導くことができます。
食べ過ぎて消化不良を起こし気味の方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。