日差しが強くなってくると気になる紫外線対策。
「紫外線ケアは年中必要」という認識が昔よりは高まっているものの、いまだにUVケアは夏場しか行なっていないという方や、紫外線対策の正解がいまいちわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、紫外線の種類や特性、UVケアの正しい方法をおさらいしていきましょう。
紫外線の種類をおさらい
紫外線の種類には、まず大きく2種類「UV-A」と「UV-B」があり、「UV-A」を肌に吸収するとシワやたるみの原因となり、「UV-B」を肌に吸収すると日焼けやシミの原因となるという違いがあります。
一般的に「日焼けをした」と認識するのは、肌を黒くする作用のある「UV-B」を浴びたときです。
一方で「UV-A」は日焼けの自覚がないのですが、この紫外線は肌表面だけでなく真皮まで到達し、肌の老化を進めるといわれています。
そのため、日々浴びることでシワやたるみ増え、肌の老化に直結するのですが、こちらは肌が日焼けしたというその時々のはっきりとした自覚がないため、無意識のうちに吸収しまっている場合が多いです。
「UV-B」を浴びると赤くなりヒリヒリと炎症を起こし、「肌が焼けた」という自覚症状が起きやすいですが、「UV-A」は急激な炎症を起こすことはなく、気がついたらうっすらと黒くなっているという感覚です。
さらに厄介なのが、この日焼けの自覚症状のない「UV-A」の紫外線は、室内でも浴びてしまうのです。
通常の一軒家やマンション、オフィスビルなどの窓ガラスは、この「UV-A」を遮断することができず透過してしまいます。
そのため、「今日は外出しないから大丈夫」と安心してすっぴんの素肌で過ごしていると、知らず知らずのうちに「UV-A」を浴びて、家にいながらシワやたるみを増やしてしまっているということになります。
そのため、出かけない日であっても、太陽の下を歩かない日であっても、毎日家でも日焼け止めは欠かさず塗る必要があります。
また、「UV-A」「UV-B」はどちらも、4月ごろから急激に紫外線量が増え、5月は夏真っ只中の8月とほぼ同量のピークを迎えます。
その年により差はありますが、例年を平均してみると、6.7月の夏の時期よりも、5月の夏前と8月がピークとなり、9月の残暑もまだまだ紫外線量が多い傾向にあります。
秋と春では春の方が紫外線量自体も多いのですが、さらに春は、冬場の寒さがあけた後で、肌が乾燥によるダメージを受けている状態の方が多いので要注意。
肌細胞が弱り、バリア機能や保湿機能が低迷しているときは、いつもよりもさらに肌が刺激に弱く、紫外線ダメージを受けやすくなってしまっています。
紫外線は日焼け防止グッズだけでは防げない
紫外線対策として、日焼け止めを使わずに、日傘をさしたり、つば広の帽子をかぶって対策している方も多いかもしれません。
ですが、紫外線は太陽の真上からだけでなく、地面に反射して照り返して浴びてしまったり、散乱してあらゆる角度から浴びてしまっています。
そのため、日傘や帽子で直射日光を防ぐことができていても、紫外線対策が万全にできているとは言い難いのです。
紫外線対策のためには、日焼け防止グッズだけなく、日焼け止めはマストで使用しましょう。
日焼け止めは何を使う?
前述した通り、日焼け止めは屋内でも毎日塗るのがおすすめですが、やはりシーンによって使うべき日焼け止めは異なります。
強ければ強いだけ安心でしょ?と、大は小を兼ねるという発想で毎日SPF50の日焼け止めを使用している方もいるかもしれませんが、これは肌にとっては負担が大きすぎます。
屋内で過ごすときや、屋外でも買い物に行ったり食事に行ったり、日常生活の範囲であればSPF15で十分です。
ピクニックやBBQ、海やプールのレジャーなど、炎天下で長時間過ごすときなどはもちろんSPF50の強い日焼け止めをおすすめしますが、日常使いには刺激が強く、肌の負担が大きいため、紫外線は防ぐことができていても肌荒れしてしまうなど、肌トラブルのリスクが考えられます。
日焼け止めは、その日の予定に合わせて選ぶのがおすすめです。
夏場はもちろん、年中欠かせない日焼け対策。
日焼け止めは、SPFの強度の違いだけでなく、クリームタイプやミストタイプ、乳液タイプ、化粧下地に混ざっているものなど、形状や種類もさまざまなので、自分の肌質やシーンにあった日焼け止めを選びましょう。